2025年の「第76回NHK紅白歌合戦」の出場者が発表され、FRUITS ZIPPERとCANDY TUNEが選出される一方で、注目されていたCUTIE STREETの名前はありませんでした。なぜCUTIE STREETは紅白に出られなかったのか。ファンの間でも様々な声が上がる中、その理由を実績や話題性、演出面など複数の視点から分析しました。
結論として、CUTIE STREETは出場圏内に近い実力を持っていたものの、出場枠や番組構成、事務所内の選出バランスにより惜しくも選ばれなかった可能性が高いと考えられます。
紅白歌合戦の出演者はどう決まるのか?
🔴第76回 #NHK紅白 ⚪️
出場歌手が決定✨
紅組20組、白組17組
初出場は、紅組8組、白組2組です。#紅白歌合戦 公式HP:https://t.co/luuCuJe50U pic.twitter.com/w07dZR4eKz— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) November 14, 2025
日本の年末を象徴する番組といえば「NHK紅白歌合戦」。毎年その出演者が発表されるたび、SNSではトレンド入りし、「なぜこのアーティストが選ばれたの?」「今年はどういう基準だったの?」と多くの疑問が飛び交います。それほど紅白の選出は国内で最も注目される“音楽の指標”であり、ファンにとっては特別な意味を持っています。
しかし紅白の選考は、単純に「今年売れたアーティストを並べる」だけでは成立しません。NHKが公開している基準に加えて、番組構成・視聴者層・ジャンルバランス・時代性など、多くの複雑な要素が絡みあって最終決定されます。つまり紅白の出場は、“人気+実績+時代性+演出適性”すべてに納得の理由が必要な、非常に競争率の高い舞台なのです。
NHKが公表する選考基準とは?
まずNHKが公式に挙げる基準は次の3つ。これがいわば“紅白選考のコア”です。
| 選考基準 | 内容 | 評価されるポイントの例 |
|---|---|---|
| 今年の活躍 | 音楽活動全般の成果を総括して評価する軸。 | ・ライブ動員数 ・総再生数(ストリーミング) ・音楽番組出演 ・SNSで話題になった回数 |
| 世論の支持 | 年齢層を問わず支持されているかを重視。 | ・NHK独自のアンケート ・一般層の知名度 ・楽曲の「国民的浸透度」 ・老若男女の認知 |
| 番組企画との親和性 | 演出・構成・テーマに合うかどうか。 | ・振付がわかりやすいか ・全体で踊れる構成か ・大型演出との相性 ・ステージの「画」としての魅力 |
この中で特に重要なのは3つ目の「番組との親和性」です。
紅白は“歌番組”でありながら、“年末最大のライブイベント”でもあるため、テレビの前で誰が見ても分かりやすい演出ができるかが非常に重要視されます。
たとえば、数年前には「YOASOBIのアイドル」「新しい学校のリーダーズ」など、テレビ映えする楽曲が高く評価されました。同じように、2025年のCANDY TUNE「倍倍FIGHT!!」が紅白向きだったとされる理由も、まさにこの“演出適性”にあります。
出場枠は限られているという現実
視聴者に忘れられがちなのが、この“枠の狭さ”です。紅白は民放の大型歌番組のように何十組も出せるわけではなく、毎年おおむね以下のような枠数で運用されています。
| 区分 | おおよその枠数 | 備考 |
|---|---|---|
| 紅組 | 20~22組 | 女性アーティスト・女性アイドル枠 |
| 白組 | 20~22組 | 男性アーティスト・男性アイドル枠 |
| 特別枠(コラボ等) | 数組 | 企画枠として毎年調整 |
つまり、出演できるアーティストは全国で40〜50組程度。この“超狭き門”を考えると、人気があっても出場できないのは当然とも言えます。
さらに、ジャンルごとに必ず「一定数」を入れなければいけない事情があります。
| ジャンル | 意味合い |
|---|---|
| 演歌枠 | 紅白の伝統のため必ず置かれる |
| J-POP枠 | 一般視聴者の支持が厚い中心ジャンル |
| アイドル枠 | 若年層のために必要 |
| アニメ枠 | 海外からの注目枠として強化 |
このように「ジャンル間で枠の取り合い」が起こるため、女性アイドル枠は必然的に競争率が上がります。こういったことからCutie Streetが落選した理由にも、この“枠の競争”が深く関係しています。
同じ事務所内で“1枠”になることもある?
最近よく言われるのが、「事務所内で1枠しか取れない問題」です。
もちろん明確なルールではありませんが、実際に以下のようなケースは紅白でよく起こります。
| ケース | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 同じ事務所に人気アーティストが複数 | 視聴者の印象が偏るため絞られがち | 1組だけが選ばれやすい |
| NHKが「1枠のみ」を提示 | 事務所側が推しグループを選んで推薦 | 年功序列・実績のある方を優先 |
| 同一ジャンルアーティストが密集 | 紅白の構成上、似た印象を避ける必要 | 同系統は1〜2組のみになる |
KAWAII LAB.の場合は、
・FRUITS ZIPPER
・CANDY TUNE
・Cutie Street
という3組が同時期に注目されているため、NHK側が“カワラボからは原則2組”と判断した可能性は十分に考えられます。
その場合、最終的に誰が選ばれるかは、「実績」+「ヒットの規模」+「演出との相性」+「紅白への貢献度」といった総合評価になるため、Cutie Streetが落選したこと自体は決して不自然ではないのです。
FRUITS ZIPPERが紅白出場を果たした理由
2025年、「第76回NHK紅白歌合戦」への出場を正式に発表したのが、人気急上昇中のアイドルグループFRUITS ZIPPERです。2022年の結成以来、話題の楽曲と華やかなパフォーマンスで多くのファンを獲得してきた彼女たち。なぜこのタイミングで紅白出場を果たしたのか――その理由を実績・話題性・演出力という3つの観点から読み解きます。
積み重ねた実績と動員力
FRUITS ZIPPERは2022年4月に本格デビューして以来、国内外のイベントやフェス出演、さらには2024年以降に大規模なライブ展開を行い、実績を着実に積み重ねてきました。2025年には、さいたまスーパーアリーナでの単独ライブも成功させ、約1.8万人規模の動員を果たしています。
| 年 | 主な活動 |
|---|---|
| 2024年 | 全国ツアー、Zeppツアー完走 |
| 2025年上半期 | さいたまスーパーアリーナ単独公演、ワールドツアー実施 |
このように、“話題先行”ではなく“地道な積み重ね”によって活動規模を拡大したことが、NHK側の信頼にもつながり、紅白という大舞台への出場につながったと考えられます。
2025年ヒット曲のインパクト
FRUITS ZIPPERは2025年10月にリリースしたシングルが、オリコン週間シングルランキング1位を獲得。報道によれば初週売上は30万枚を超えたとされ、グループ史上最大のヒット作となりました。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| リリース時期 | 2025年10月 |
| オリコン順位 | 週間1位(2作連続) |
| 初週売上 | 30万枚超と報じられている |
この楽曲はSNSでも爆発的にシェアされ、TikTokではダンスチャレンジが多数投稿されるなど、若年層を中心に広く拡散される結果となりました。
テレビ演出への適性と“紅白への本気度”
FRUITS ZIPPERはもともと“かわいさ”をコンセプトに持つグループで、誰もが真似できる振付や明るく華やかな演出に強みがあります。これは「紅白歌合戦」という幅広い世代が視聴する番組において、大きな武器となりました。
また、2023年頃から「紅白に出場したい」といったコメントをメディアやSNSでも発信しており、2025年11月14日には公式サイトで紅白出場の正式発表が行われています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 紅白出場発表日 | 2025年11月14日 |
| テレビ適性 | 明るくカラフルな演出、真似しやすい振付 |
| SNSでの拡散 | 国内外のファンによる動画投稿が多数 |
これらの積極的な活動と“紅白に向けた準備”が、今年の選出につながったと見て間違いないでしょう。
CUTIE STREETが選ばれなかった理由を考察
2025年の「第76回NHK紅白歌合戦」において、同じプロジェクト所属のアイドルグループであるFRUITS ZIPPERやCANDY TUNEと比較されながらも、CUTIE STREETは出場を果たせませんでした。ここでは、なぜ彼女たちが今回の選考から漏れたのか、その背景を3つの視点から深掘りします。
活動年数と実績蓄積の差
CUTIE STREETは、2024年7月末にグループ結成を発表し、8月4日には初ステージデビューを果たしました。そのため、2025年時点で活動期間は約1年〜1年半程度と、アイドルグループとしてはまだ実績の蓄積という点で“成熟期”とは言いにくい段階にあります。
紅白出場においては、ただ話題になっただけでなく、1年以上の安定した活動実績・全国規模のライブ動員・代表盤のヒットといった要素が評価対象となることが多く、CUTIE STREETはこれらのうちのいくつかで他グループに比べてやや届きにくかった可能性があります。
| 項目 | CUTIE STREETの状況(2025年時点) |
|---|---|
| 結成時期 | 2024年7〜8月発表・8月4日デビュー |
| 単独ワンマンライブ | 2025年2月に豊洲PITで開催 |
| ヒット曲の規模 | 「かわいいだけじゃだめですか?」がSNSで話題 |
テレビ映え・演出適合性で他グループに及ばず
デビュー曲「かわいいだけじゃだめですか?」はTikTokで拡散され、若年層からの支持も得ましたが、紅白では“全世代が楽しめるか”が問われることから、振付や楽曲が“テレビ映え”するかどうかも重要な要素になります。
振付が少し複雑であったり、ステージ映えよりもSNS映えに寄っていると判断されると、番組サイドとしては扱いが難しいと感じる場合があります。これは実績や人気とはまた別の、紅白特有の“演出への適合性”による選考の一面です。
| 比較項目 | 他グループ | CUTIE STREET |
|---|---|---|
| 振付のシンプルさ | 真似しやすく演出向き | 可愛いが若干複雑 |
| ステージの華やかさ | アリーナ演出実績あり | 中小規模のホール中心 |
| テレビでの露出 | 複数地上波番組に出演 | 露出は限定的 |
同プロジェクト内での枠の競合
KAWAII LAB.には、FRUITS ZIPPER・CANDY TUNE・CUTIE STREETという3グループが所属しています。紅白に同一事務所から複数組が出場するのはまれであり、事務所枠の争いという内部事情も関係していたと考えられます。
出場が決定したFRUITS ZIPPERは2025年に大規模なツアーを成功させており、CANDY TUNEも「倍倍FIGHT!!」が流行したことで、“わかりやすく今年を象徴する”という評価を得ていました。そうした中で、CUTIE STREETはまだ次の一歩が求められている段階だったのかもしれません。
| グループ | 2025年の代表要素 | 紅白との親和性 |
|---|---|---|
| FRUITS ZIPPER | 大規模ツアー・過去曲再ブレイク | 高い(演出・実績ともに強力) |
| CANDY TUNE | 「倍倍FIGHT!!」がSNSで流行 | 高い(振付の汎用性と盛り上がり) |
| CUTIE STREET | 若手・今後に期待される存在 | 中程度(将来性は高いが今年は弱い) |
このように、CUTIE STREETは決して劣っていたのではなく、「あと一歩届かなかった」というポジションにあったと考えられます。2025年の紅白では“出演枠のバランス”も問われた中で、今後への期待がより一層高まる結果となりました。
まとめ
2025年の紅白歌合戦において、FRUITS ZIPPERとCANDY TUNEが選出される一方で、CUTIE STREETは惜しくも出場を逃しました。その背景には、活動年数の差や、事務所内での選考バランス、さらには紅白という特別な番組に求められる演出適性など、いくつかの要因が複雑に絡み合っていました。
FRUITS ZIPPERは着実な実績と2025年の確かなヒット、テレビ映えするステージ演出を揃え、満を持しての出場となりました。CANDY TUNEは「倍倍FIGHT!!」のバズによって“ダンス参加型演出”として紅白側に評価され、番組の盛り上げ役として抜擢されました。
一方、CUTIE STREETは活動開始からの期間が短く、まだ大規模な実績や社会現象的な楽曲までは至っていない段階でしたが、ファンからの期待値は非常に高く、紅白候補として名前が挙がるまでになっています。
このように、紅白出場は単に人気や勢いだけでなく、番組との親和性・演出効果・実績の説得力などが複合的に影響するものです。今回の結果は、今後の活動への評価と期待に直結するものであり、CUTIE STREETも来年以降の出場が十分に期待できる位置にいます。
2025年の紅白歌合戦の顔ぶれは、ただ“流行っている”というだけでなく、“今年らしさ”や“演出効果”を総合的に評価した結果であると言えるでしょう。







