ヒスタミン食中毒、その症状とは?
今回の集団食中毒では、
「きょうの給食が、ちょっとおかしかったよと。食べたら、みんな唇がかゆくなったり、腫れたりしたことがあった」、「うちの子どもも、舌がビリビリするって、1人帰ってきた」
出典:Yahoo!ニュースより
こんような保護者の話が掲載されていましたが、
具体的にはどんな症状が出るのでしょうか?
・顔面や、特に口の周りや耳たぶが赤くなる
・じん麻疹が出る
・頭痛
・嘔吐
・下痢
などの症状が、食べた直後から1時間以内に現れるそうです。
また食べるときに、
舌先や唇にビリビリと刺激を感じることがあるそうですが、
気付かずに食べてしまう場合も多いのだそうです。
特に、給食で出されるものは「安全」だと思っているので、
もし多少の違和感を感じても、
気にせずに食べてしまうような気がします・・・
ちなみに、
症状がひどい場合は呼吸困難に陥ることもあるそうですが、
今のところ命を落とすような事例はないそうです。
ヒスタミン中毒の対策や注意点について
家庭などでヒスタミン中毒にならないために出来る対策として、
・新鮮な魚を買い、買ったら速やかに冷蔵庫へ。
常温で長く置くことでヒスタミンが産生されるので、
魚を購入したらすぐ10度以下に保存するのが大事です。
また、赤身魚の干物などの加工品も常温で保存しないで、
冷蔵庫で低温保存するようにしましょう。
・冷蔵庫に入れたら、早めに食べる。
ヒスタミンはなんと!5~10度でも増えるらしい?
冷蔵しても完全に安全とは言えないので、
買ったら早く食べる、または
すぐに食べない時は早めに冷凍したほうが良さそうです。
・冷凍した魚を解凍するときは、常温で解凍しない。
冷蔵庫の中で短時間で解凍するようにしましょう。
・解凍→冷凍を繰り返さない。一度解凍したら食べること。
また、食べてピリピリするのを感じたら、
食べるのをやめたほうが良いでしょう。
このヒスタミンという物質は、
冷凍することで増えることはありません。
しかし、
一度ヒスタミンを産生してしまうと
加熱してもこの物質が消えることはありません。
またヒスタミンが産生された魚、というのは
見た目や臭いでは判断できません。
なので、
ヒスタミン食中毒にならないために一番重要なのは、
ヒスタミンを増やさない。
そのためには、
魚を常温で置かないこと。
新鮮な魚を購入後すぐに冷蔵庫に入れ、
早めに食べることが大事ですね!
そして、今回の給食による食中毒。
「冷凍保管しているから長く持つと思った」と
話しているようですが、
冷凍保管する前にヒスタミンが産生されていたのなら、
ヒスタミンが消えることはないし、
解凍することでまたヒスタミンを産生する菌も増えてしまうそうです。
今回の食中毒で、
食の安全について改めて問われるとともに、
家庭ではヒスタミン中毒にならないためにも
しっかり対策をして、
美味しい魚を食べたいと思います!